熱中症対策
2021/08/25こんにちは。管理部の小嶺です。
今回は岡田工場で取り組んでいる熱中症対策をご紹介させていただきます。
例年のことですが、夏が来ると工場内はとても蒸し暑くなり熱中症のリスクが高くなります。
そのため岡田工場では熱中症対策をすることは必須です。
まずは対策の第一歩として毎朝の朝礼での注意喚起、こまめな休憩や水分補給の推奨をしています。
その上で下の写真の様に送風機の使用や塩飴の常備などを熱中症対策として実施しています。
送風機については以前現場で使用したもの流用しています。
扇風機のように首振りないのがネックですが、送風の強さはかなり強いため重宝しています。
また下の写真の冷却服も使用して対策をしています。
こちらの冷却服は圧縮空気をベスト内に流し、文字通りに「冷却」。
写真から判る通りエアーコンプレッサーからホースと服を接続します。
弱点は、ホースの届く範囲内に移動が制限されるので動き回ることの多いパネル組立作業での使用には向いていないという点があります。
電源ケーブルと繋がっているエヴァ○ゲリ○ンみたいなイメージです。
そこで今夏は組立作業時の熱中症対策として最近話題の「空調服」を導入!!
実際に使用してみると、冷却服と比較して風が生温いですが、首元から風が出ているので悪くはないです。
肌着の工夫次第ではもっと効果が出そうだと期待を寄せています。
ちなみに空調服を着てエアコンの効いた部屋に入室すると寒いくらいになりました。
この様にして熱中症予防には毎年気を付けています。
皆様も熱中症にはくれぐれもお気をつけ下さい!!
それでは次回更新まで失礼いたします。
モーニングルーティン?
2021/07/26こんにちは。管理部の小嶺です。
今回は岡田工場のモーニングルーティン 『SFP床パネルの製造時に実施している朝の検査』をご紹介させていただきます。
SFP床パネル製造業務においては製品を組立時にパネルを抜き取り、
パネル品質検査を実施しております。
その品質検査には様々な検査項目があり、パネルの寸法や合板の反り、
釘打ちピッチ等の様々な検査項目があります。
その検査の中で特に厳しく検査しているのが「釘のめり込み」です。
構造用合板と連結板・補強板のLVLを釘で留める際に合板の表面から-2.0mm以下という基準があるのですが、
合板の状態や気温や湿度等の影響を受けるため、毎朝、釘打ちの試験を実施し、釘打ち機・空気圧の調整をしております。
下の写真のように釘を打ち込み、試験体を作成し、
テーパーケージを使用し、めり込み深さを計測します。(下の写真はめり込み深さ-0.2mm)
このようにして各釘打ち機で試験体の釘が5本とも-2.0mm以下になるように調整します。
これを毎朝のルーティンとして実施し、パネル組立時に基準内に収まる様にしっかりと検査しております。
それではまた次回更新まで失礼いたします。
嶋じまや ちぢにくだきて 夏の海
2021/06/19こんにちは。管理部の小嶺です。
今回はSFP床パネルの梱包についてです。
SFP床パネル組立後はどうなるかと言いますと、当たり前と言えば当たり前ですがトラックに積んで現場へ納品をすることになります。
その際には現場の方々に判り易いように施工ブロック毎に分別し梱包してから配送しております。
梱包といっても施工ブロック毎の標準パネルから一番下にしてその上にハーフパネルやオーダーパネルを上手く組み合わせ、PPバンドで締めていくという簡易的な梱包です。
しかしながらアパート案件などの間崩れが多い且つ1棟辺りの施工パネル枚数が多い現場などでは細かいパネルが多いため、標準パネルを積み上げた後の細かいパネルを組み合わせて床パネル1ブロック辺りの高さが余り高くなりすぎないように調整する必要があります。
この時のオーダーパネルの組み合わせとバランスが中々悩ましく、そこそこ梱包作業に時間が掛かることもあります。
(岡田工場ではこの作業を「パズる」と呼んでいます)
このようにして下の写真のような梱包が完成します。
何気なく積んであるように見えるパネル達ですが、実は色々考えてパネルを積み上げて梱包しております。
上の方に注目して見ていただければ、判り辛いですがオーダーパネルを組み合わせているのが判ります。
また時にはこんな梱包をすることも
写真の梱包はパネルをパレットに積み上げ、PPバンドを巻いた後、ビニールを掛けたあとラップでこれでもかと厳重に巻いてあります。
何故この様に厳重な梱包をするのかというと「港から船に乗り、海を渡っていくから」になります。
荷が厳重なだけではなく船に積載するには1パレット辺りの重さや高さ、パレットの寸法や荷姿にも規定があり、検疫もあります。
そのようにして写真のパネル達は東京湾を飛び出し、離島へと運ばれていくのです。
1年に1~2回しかない港への納品ですが、その度に自分達が作った床パネルが海を渡るのは中々面白いと岡田工場内で話題になるそうです。
滅多にない海を渡る床パネルがあったので今回は梱包のお話をさせていただきました。
それでは次回更新まで失礼いたします。
断熱材
2021/05/25こんにちは。管理部の小嶺です。
今回は岡田工場で取り扱っている断熱材のお話です。
断熱材には大まかに分けて「無機繊維系」・「木質繊維系」・「天然素材系」・「発砲プラスチック系」といった4種類があります。
岡田工場では上記の内、「発砲プラスチック系」の断熱材をメインで取扱っております。
単に「発砲プラスチック系」といってもそこから更に4種類に大別できます。
今回はそのご紹介をさせていただきます。
① ビーズ法ポリスチレンフォーム
ビーズ状にしたポリスチレン樹脂を発泡させた物。(いわゆる発泡スチロールと同じ素材)
柔らかく軽量で加工しやすく、水を吸わないという特徴から、結露の防止にも役立ちます。
発砲プラスチック系断熱材の中では比較的安価ですが、熱に弱いというデメリットもあります。
岡田工場では熱伝導率0.036[W/(m・K)]以下と0.038[W/(m・K)]以下の商品を扱っております。
(ちなみに熱伝導率とは物質の熱の伝わりやすさを表す割合・量を表す単位。熱伝導率の数値が低いほど熱が伝わりにくく、断熱性能が高くなります。)
②押出法ポリスチレンフォーム
ビーズ法ポリスチレンフォームとほぼ同じ素材を、発泡させながら押し出して、固い板状に成形した物。
プラスチックの粒がビーズ法よりも小さく、薄くても高い断熱性を発揮します。
ビーズ法ポリスチレンフォームと同様に水に強く軽量で、加工や施工がしやすい点がメリットになります。
一方でデメリットもビーズ法ポリスチレンフォームと同様で熱に弱いことです。
こちらは熱伝導率0.028[W/(m・K)]以下の商品を扱っております。ビーズ法と比較するとかなり断熱性能が高いです。
③フェノールフォーム
フェノール樹脂に、発泡剤や硬化剤を加えた物。
熱を帯びると硬化する特徴があるため、非常に燃えにくく、有毒ガスが発生する心配はほとんどありません。
圧倒的に低い熱伝導率を誇り、また耐久性にも優れているので高い断熱性能を長期に渡って維持できます。
一番のデメリットは他の断熱材と比較して価格が高いことでしょうか。
前回の断熱材フルプレカット業務の話題で触れましたネオマフォーム(熱伝導率0.020[W/(m・K)])を取り扱っております。
以上が岡田工場でメインに取り扱っている断熱材の種類となります。
発砲プラスチック系4種の内3つを今回ご紹介いたしましたが、最後の1種類は「硬質ウレタンフォーム」となります。
現場発泡のウレタン吹付断熱ですが、弊社でも断熱工事を取り扱っております。
断熱材といっても様々な種類があり、それぞれ性能や特徴に違いがあります。
また同種の断熱材でも商品毎に熱伝導率が異なっていることもありますのでなかなか奥深いです。
という訳で今回は「発砲プラスチック系」断熱材の種類のお話でした。
ネオマフォームフルプレカット業務のついて
2021/04/14こんにちは。管理部の小嶺です。
前回まではSFP合板強化床パネルシステムについてはお話させていただきました。
今回はネオマフォームフルプレカット業務についてのお話です。
まずは「プレカット」とは何かというと「あらかじめ工場で加工しておくこと」です。
最近ではプレカットされている建材の種類も多く、現場の省力化が進んでおります。
ちなみにSFP合板強化床パネルシステムについても床下地合板+床断熱材のプレカット商品になります。
プレカットだけでは対応しきれずに現場加工が必要となる箇所もありますが、もはやプレカット建材は現場では一般的なものとなっています。
そんな中、「省」がテーマの岡田工場では床断熱材及び外気接触床部断熱材のネオマフォームのプレカット業務を昨年9月よりスタートいたしました。
床断熱材といってもSFP合板強化床パネルシステムの様な置床工法の断熱材ではなく、根太レス工法用の断熱材を工場でプレカットしております。 実際にどのように作業しているかというと…
このような3尺×6尺の原板1枚1枚を割付図に従って、指定寸法に裁断して積み上げていき、その後、梱包していきます。
※写真はネオマフォーム45mm厚
当時、ネオマフォームフルプレカット業務開始に伴い、まずは試行錯誤だなーと考えていたそうです。
いざ始まってみると基本的な寸法は違えどSFP床パネルの断熱材カットと殆ど変わらないことに気が付き、
何がともあれ順調にスタートを切ることが出来たので、一安心した記憶があるそうです。
現場の省力化に少しでもお役に立てるなら光栄だなと思いつつ
岡田工場のみんなは、今日も元気にネオマフォームを裁断しています!!
以上、今回はネオマフォームフルプレカット業務のお話でした。
それでは次回更新まで失礼いたします。
床敷設施工際の仕様の違い
2021/03/22こんにちは。管理部の小嶺です。
今回、引き続き岡田工場おさらいシリーズです。
前回は床パネルの構成・種類についてでしたが、今回は床敷設施工際の仕様の違いについてお話していきたいと思います。
仕様といってもそこまで複雑な違いがあるわけではなく大まかに「土台載せ」と「土台内納め」の2つの仕様があります。
読んで字のごとくSFP床パネルを敷設する際に土台に載せるか土台の内側に載せるかの違いでしかありません。
◎土台載せ仕様の断面図
赤い線が合板の端部になり土台の上に床パネルを載せて敷設していきます。
スタンダードな仕様なのですが、柱に当たる所を切り欠く必要があります。
基本的に現場加工でご対応いただく場合が多いですが、パネル製造時に工場で加工をすることもあります。
◎土台内納め仕様の断面図
際根太を土台に打ち付け、際根太に載せて土台の内側にパネルを載せていきます。
この仕様の場合には土台内側にパネルが来るため、切り欠き加工がありません。
柱の切り欠きを避けたい場合やまた床下地を土台上部より少し下げる必要がある場合にこの仕様を選択します。
あまり間くずれが無い場合は土台載せ仕様では殆どが標準サイズ(908×908or908×453)のパネルに対して
土台内納め仕様の場合はパネルの端部が内側にくるため標準サイズ外のオーダーパネルが増えます。
◎例)同じ間取りだった場合の各仕様の割付 (左:「土台載せ」、右:「土台内納め」)
TO・XOなど末尾にOがつくパネルは寸法が908mm×908mm以外のオーダーパネルとなります。
このように同じ3640mm×3640mmの間取りでもパネルが内側に来る分、割付が微妙に変わってきます。
和室が絡む部屋や枠組(ツーバイフォー)の現場では内納め仕様になったりしますので
意外と内納め仕様の割付も多かったりします。
また土台より床のFLは下がる場合でも「帯板」と呼ばれる部材を使用することで超低床にも対応しております。
以上、今回は床パネル敷設の際の仕様の違いのお話でした。
それでは次回更新まで失礼いたします。
SFP床パネルついて② <パネルの構成・種類>
2021/02/05こんにちは。管理部の小嶺です。
今回もHPリニューアル後より続いております岡田工場の製造物
おさらいシーリズ 『床パネルの基本的な構成』 について聞いてまいりました。
前回は「SFP床パネル」について簡単にどういうものか(断熱材入り床下地合板)について説明させていただきました。
床合板にただ断熱材を貼り付けただけではなく床合板下にLVLという積層材を補強・連結のために入れております。
そしてLVLの間に第1層断熱材を貼り付け、その下に第2層断熱材を貼り付けて一枚のSFP床パネルとなります。
(下図をご参照下さい。)
断熱材については基本的にはポリスチレンフォーム及びネオマフォーム等のフェノール系のボード系断熱材を使用しますが、オーダーによってはグラスウール等も対応しております。
断熱材については地域や断熱材の種類によって仕様がありますが、第1層断熱材はLVLの厚さまで、第2層断熱材は基本的にはビスやタッカーが届く範囲での選択が可能です。
次にSFP床パネルの種類についてです。
まずは上図のFパネル。2方向に連結板、中央部に補強板があります。
表面から回転させてみるとF型にLVLが配置されているパネルになります。
S「F」P合板強化床パネルシステムのFでもあることから最も基本的なパネルで貼り始めのパネルになることも多いです。
こちらはXパネルになります。連結板は無く中央部に補強板を配しており、割付の調整や貼り終りに使用します。
上図はTパネルです。一方向に連結板・中央部に補強板がT型に配置してあります。主に割付の調整に使用します。
Wパネル。合板を2枚貼りした補強パネルです。
床下点検口・床下収納庫などの開口部や配管の立ち上げ部に使用するパネルです。
更にWパネルの形状によってWF・WX・WTパネルの3種類に分けることができます。
このようにSFP床パネルの基本的な種類は4パターンになります。
間取りによってはハーフサイズ(一辺が455mm以下)のHF・HX・HTパネルがありますが、こちらについては中央部の補強板が無い仕様となります。
また連結板な無い辺については土台に載せたり、連結板との結合部となります。これらの各パネルを組み合わせて1Fの床組を施工していきます。
改めて見てみますと、Fパネル・Tパネルは形状から名前をついているのは分かりますが、Xパネルの仲間外れ感がありますね。
そこは「I」パネルではないのかと疑問に思わないこともないのですが、「Ⅰ(アイ)」だと「1(イチ)」や「l(エル)などと誤認する可能性があるからでしょうか。きっとそうに違いありません。多分。きっと。
以上、パネルの構成と種類についてでした。
それでは次回更新まで失礼いたします。
「SFP合板強化床パネル製造」について
2021/01/07こんにちは。管理部の小嶺です。
前回、岡田工場の主たる3つの業務を簡単にご紹介いたしましたが、
今回は「SFP合板強化床パネル製造」について改めて話を聞いてまいりました。
SFP床パネルを簡単に言ってしまえば「断熱材入り床下地用合板」です。
これはどういうものかといいますと、24mm構造用合板にネオマフォームなどの断熱材が貼り付けてある床下地材になります。
従来の床組みですと「大引+束」の施工、「基礎回りor床下の断熱施工」、「床合板の施工」の3工程ですが、 「SFP合板強化床パネル」を使用することにより「SFPパネル+束」の施工の1工程で済ませることが出来るため、現場施工の省力化が期待できる工法です。
また根太や大引き等は所謂「熱橋部」となってしまうため、熱を伝えやすくなってしまいますが、SFP床パネル工法の場合は断熱材が床下面にすきまなく敷きつめらてるため、その敷設率はほぼ99%となり、床断熱を選択した場合は従来の工法と比較して断熱性能にも優れている製品となっております。
具体的な施工のイメージです。
上記の工法に使用する床パネルを岡田工場では住宅毎にぴったりと合う様に木材や断熱材を裁断し、高品質なパネルの組立・製造をしております。
岡田工場では、日々パネル製造に携わっておりますが、一度としてまったく同じ構成の床パネルを製造したことが無いとの事です。
住宅というものは全く同じカタチの住宅はなかなか無いのだなと実感させられますね。
今回はSFP合板強化床パネルの簡単な説明となりましたが、次回はSFP床パネル自体の基本的な構成について聞いてまいります。
それでは、次回更新まで失礼します。